結果 8月 9th, 2019

EVO 2019の「ドラゴンボール ファイターズ」:世紀の再戦

EVOことEvolution Championship Seriesと言えば誰もが例年楽しみに待ち望んでいる格闘ゲームトーナメントであり、格闘ゲームコミュニティーの間で世界最大の大会として知られている。老若男女問わず、ファンにとっても選手にとっても、EVOへの参加は年に一度の“聖地巡礼”であり、様々なタイトルの大会が催され、開催週の週末には選手たちが熱闘に身を投じる。もちろん、「ドラゴンボール ファイターズ」でも手に汗握る白熱した闘いが繰り広げられた。

世界最大の格闘ゲーム大会に“武道家”たちが集結

今年のEVOはあらゆるタイトルに多くの選手が参加し、7つのタイトルでそれぞれ1,000人以上の選手が参戦した。「ドラゴンボール ファイターズ」でも1,198人の選手が参加し、世界最大の格闘ゲームトーナメントを舞台に、超サイヤ人たちの闘いに挑んだ。

EVOは世界最大の人気を誇る格闘ゲーム大会であることから、「ドラゴンボール ファイターズ ワールドツアー」の中でも“サーガイベント”に位置づけられており、ここで優勝すれば1月に開催される「ワールドツアー決勝大会」への出場が自動的に確定する。選手はサーガイベントと天下一武道会の両方でポイントを獲得可能だが、サーガイベントでの優勝には大きな意味があるので、その意気込みも普段以上だ。

2019年最初のサーガイベント

EVOは今シーズンのツアーで3つ目の大会で、これまでにCEOとVSFightingの2つの天下一武道会が終了している──VSFightingはほんの2週間前に行われたばかりだ。これら2つの大会のグランドファイナルは同じ顔合わせとなっており、フェンりっち(Fenritti)選手と“GO1”こと岸田剛一選手が戦って、どちらの大会でもGO1選手が勝利し、ツアーランキングでは大量の400ポイントを獲得している。

昨年のツアーで驚異の連勝を記録した“かずのこ”(Kazunoko)こと井上涼太選手と同じように、GO1選手は2連勝を決めたことで、今年のツアーで誰もが目標とする最大の強敵となっている。フェンりっち選手もランキングでGO1選手のすぐ後ろにつけており、ワールドツアーはトッププレイヤーがひしめき合う混戦状態だが、もちろん、注目すべき選手は他にも存在した。

「ちっこいからって遠慮はいらねえぞ ベジータ!」

9歳の“Tsuyoshi”選手は日本のRed Bull Gaming Sphereで開催された「ファイティングチューズデー」での活躍で知られる存在だが、大会の初日には彼が1試合も落とさずにプール抜けを果たしたことで、大会のライブ配信は大いに盛り上がった。

弱冠9歳とはいえ、彼を子供だと侮ってはいけない。Tsuyoshi選手にとって初めてのEVO配信台での対戦となった“Killmonger”選手との一戦では、キャラクターを1体も失わずに2-0で勝利する驚愕のプレイを披露し、格闘ゲームのスキルに年齢は関係ないことを証明してみせた。

予想外の番狂わせ

プールが進行してトップ32からトップ16へと進んだ2日目には、さらに注目の対戦が行われた。フェンりっち選手はDBFZで最強選手の一人と考えられているが、その彼もウィナーズでトップ8に進むことはできなかった。同じ日本のプロプレイヤーであるHiroHiro選手が17号を意外な方法で活用してフェンりっち選手をルーザーズに落とし、解説のDamascusが実況席から飛び上るほどの大騒ぎとなった。

本大会で見られた番狂わせはこれだけではない──昨年はかずのこ選手がツアーを圧倒していたが、トップ16では地元アメリカの“SonicFox”ことDominique McLean選手(昨年のDBFZのEVO王者)がかずのこ選手をルーザーズに落としてトップ8に上がり、その後、ウィナーズ側でHiroHiro選手と対戦することとなった。

火花飛び散るライバルとの再戦

2019年は「ドラゴンボール ファイターズ」にとって2回目のEVOでの大会開催であり、昨年の2018年の大会も大いに盛り上がった。昨年は日曜日のメインステージで行われたグランドファイナルで、SonicFox選手が彼のライバルであるGO1選手と対戦した。GO1選手がブラケットをリセットすると、SonicFox選手がコイントスによるサイドの入れ替えを要求し、協議が終わるのを待つ間にGO1選手が浮かべた不服な表情が話題となった。

サイドの入れ替えが一因となったのかどうかは分からないが、最終的にSonicFox選手が伝説的な逆転勝利を収めて2018の王者となり、今年は彼が王座防衛に挑む年となっていた。そして勝ち進んだ彼は2019年のウィナーズ決勝で因縁のライバルに挑むこととなった。2018年の対戦での出来事もあり、両者は互いに無言の火花を散らしながら、緊張感を押し隠す笑顔を浮かべて握手をかわした──DBFZファンの誰もが注目する世紀の再戦の始まりだ。

フェンりっち選手、敗れる

昨年の一戦とまったく同じだった──最高の仕上がりで挑んだ両者の戦いは熾烈を極める接戦となり、互いにラウンドを奪い合って2-2のフルセットまでもつれ込んだ。最終戦は互いに残りキャラクター1体の状況まで追い込まれたが、最後にはGO1選手が勝利し、SonicFox選手はルーザーズブラケットに落とされた。勝利の瞬間、GO1選手はガッツポーズで椅子から飛び上がり、その後、安堵感から床の上に仰向けに倒れ込んだ。

昨年の一戦とまったく同じだった──最高の仕上がりで挑んだ両者の戦いは熾烈を極める接戦となり、互いにラウンドを奪い合って2-2のフルセットまでもつれ込んだ。最終戦は互いに残りキャラクター1体の状況まで追い込まれたが、最後にはGO1選手が勝利し、SonicFox選手はルーザーズブラケットに落とされた。勝利の瞬間、GO1選手はガッツポーズで椅子から飛び上がり、その後、安堵感から床の上に仰向けに倒れ込んだ。

GO1選手が2019年のEVO王者に

そして、SonicFox選手とGO1選手が再び相まみえることとなった──EVOの歴史に残る再戦だ。アメリカの格闘ゲーム界で多くの功績を残してきたSonicFox選手が、現在DBFZで圧倒的強さを誇る相手に挑む──どちらが勝ってもおかしくない両者だが、栄冠を手に入れられるのはどちらか一人のみだ。

2018年のグランドファイナルが大接戦だったこともあり、多くのファンはSonicFox選手がブラケットをリセットすると予想していた。最初は現王者であるアメリカのSonicFox選手がリードを奪ったが、GO1選手も現在最強のDBFZプレイヤーとしての底力を示し、SonicFox選手を最後のキャラ、魔人ブウまで追い込んだ。

2018年にブラケットをリセットしたのはGO1選手だったが、今回はSonicFox選手がリセットに挑む番だ。しかし、GO1選手はそれを許さず、歴戦のライバルであるSonicFox選手の誰もがアッと息をのんだコンボミスの隙を見逃さず、3-2で勝利して優勝を決めた。2019年のツアーですでに2度の優勝を決めていたものの、EVOでの優勝は彼がずっと果たせていなかった長年の目標であり、GO1選手は感極まって歓喜の涙を流した。

2体の新キャラクターが「ファイターズ」に参戦!

会場の誰もが涙を浮かべずにはいられない結末だったが、EVOで格闘ゲーマーたちを歓喜させたのは決勝戦の熱い戦いだけではなかった。表彰式終了後にはDBFZファンの誰もが待ち望んでいた新キャラクターの発表が行われ、『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』でボスとして登場した「ジャネンバ」と悟空とベジータがフュージョンで融合した「ゴジータ(SSGSS)」の「ドラゴンボール ファイターズ」参戦が発表された。さらに、2体の新キャラのうち「ジャネンバ」はGO1選手のEVO優勝から一週間も経たない8月8日に発売される予定だ。

それだけではない。「2019年ドラゴンボール ファイターズ ワールドツアー」に6つの新たな大会が追加され、今年の後半にはフランス、スペイン、マレーシア、フィリピンなどの国で大会が開催されることになった。次の大会は8月30日にオーストラリアのメルボルンで開催される。大会に向けて調整が必要な選手たちにとっては、次の天下一武道会開催まですでにに一ヶ月を切っている。

GO1選手が3大会連続優勝を決めたことで、2019年のツアーの最大のスターは決まったかに見えるが、フランスの“WaWa”選手やスペインの“Shanks”選手などの実力派の台頭により、次の大会の結果はまったく予測できない。それまでの間、エネルギーを集めて元気玉を作っておこう──すでに驚きの展開でいっぱいの今年のツアーは、まだ始まったばかりだ!