結果 7月 1st, 2019

最初の天下一武道会の勝者

夏の到来とともに、「2019年ドラゴンボール ファイターズ ワールドツアー」が開幕した!陽光あふれるフロリダ州デイトナビーチで開催された大規模格闘ゲーム大会、Community Effort Orlando(略してCEO)に、本ツアーに参戦する世界の強豪選手たちが集い、熱い闘いを繰り広げた。その最後に待ち受けていたのは、ファンも選手も誰もが予想しなかった驚きの結末だった。

照りつける太陽と砂浜、超サイヤ人の戦い

「2019年ドラゴンボール ファイターズ ワールドツアー」は6月28日から29日に開催された、格闘ゲームにプロレスの流儀を融合したユニークなイベント、CEOで華々しい開幕を迎えた。デイトナビーチの有名スポット、オーシャンセンターで本物のプロレスの試合が開催されるかたわらで、もう一つの、そしてまったく別の格闘技の大会「2019年ドラゴンボール ファイターズ ワールドツアー」の初戦が繰り広げられたのだ。大会にはツアーに参戦する多くの強豪選手たちが集い、ドラマが生まれようとしていた。

昨年のツアーで圧倒的な強さを見せ、今年1月に開催された「ドラゴンボール ファイターズ ワールドファイナル」で優勝した“かずのこ(Kazunoko)”こと井上涼太選手は、2019年のツアー初戦でも優勝候補と目されていた。2018年のツアーでは7個のドラゴンボールのうち4個を獲得していたこともあり、誰もが彼こそ世界最強の「ドラゴンボール ファイターズ」(DBFZ)プレイヤーだと考えていたが、1月の「ファイナル」の決勝でフェンリっち(Fenritti)選手との激戦を制して優勝を決め、下馬評どおり実力を証明していた。

だが今シーズンかずのこ選手には、昨シーズンほどの圧倒的な強さは見られなかった。結果的にトップ8には進出したものの、トップ64で早くもまっど(Maddo)選手に敗北を喫してルーザーズブラケットに落とされ、そこから2018年の王者は、昨シーズンのグランドファイナルで対戦した相手と再びトップ8で激突することになったが、CEOで生まれたドラマはこれだけではなかった。

KnowKami選手、ギリギリの勝利

デイトナ開催の本大会ではアメリカ人選手たちが素晴らしい活躍を見せ、ファンに人気のDekillsage選手やKnowKami選手、そして伝説的プレイヤーである“SonicFox”ことDominique McLean選手らが、文字通り“ビッグウェーブ”を起こしてみせた。土曜日のトップ8の前にも数多くの激戦が繰り広げられ、なかでもルーザーズのトップ16でのKnowKami選手とまっど選手の一戦に会場は大いに盛り上がった。

トップ16の最終戦となったまっど選手との対戦で、地元アメリカ人選手であるKami選手の登場に、会場もTwitchチャットも大いに沸いた。Kami選手は人造人間21号とゴクウブラックで防御的な戦法を取り、効果的に相手に反撃するのが得意だ。最初の試合は残り時間1分の時点で両者ともに最後のキャラ同士となる激しい接戦となり、まっど選手が優勢かと思われたが、ギリギリのところでKami選手が超ダッシュで反撃。先にマッチポイントを迎え、そこからさらにもう1セット奪ってトップ8進出を決めた。

立川選手の劇的な大逆転勝利

トップ16で盛り上がったのはKnowKami選手の試合だけではない。同じブラケットにはDBFZを代表するプレイヤーであるフェンリっち選手がいたが、彼を相手に立川(Tachikawa)選手が絶体絶命の状況から奇跡的な逆転勝利を演じてみせ、会場は大いに盛り上がった。

フェンリっち選手は1ラウンド目で即死コンボを決めて立川選手を下し、ラウンド2も相手を寄せ付けず、自キャラを3体残したまま立川選手を最後のフリーザまで追い詰めていた。これを見て実況のYipesは立川選手があきらめて“観戦者モード”に入ってしまうのでは、とジョークを飛ばしたが、彼にはそんなつもりはまるでなかった。立川選手はやり込められたことで“身勝手の極意”を発動したに違いない。そこから驚きの反転攻勢に出ると、最後はフリーザとセルの“最強ボス対決”を制してフェンリっち選手を相手に逆転勝利を収めた。

GO1選手のグランドファイナルへの道のり

トップ16の激戦を終えて、強豪揃いのトップ8は欧米の選手が4人と日本のプロが4人となった。トップ8では有名なGO1選手とSonicFox選手のライバル対決の再戦も実現した。この2人のライバル対決と言えば、EVO 2018でSonicFox選手がサイドの入れ替えを申し出たときにGO1選手が見せた“不服”の表情が、ネットで話題になったことで有名だ。

今回はGO1選手がSonicFox選手を2-0の完勝で下し、勢いそのままに同じアメリカ人選手のdekillsage選手も3-0で下してグランドファイナルへの進出を決めた。その決勝の舞台に上がってきたのは、2018年ツアーの「ワールドファイナル」で2位に入賞した、お馴染みのあの選手だ。

最初の天下一武道会の勝者

ルーザーズブラケットから勝ち上がったフェンリっち選手は、グランドファイナルでGO1選手に挑むこととなったが、二人の対決は互いに流れを奪い合う激しい展開となった。最初の試合はGO1選手が快勝したものの、フェンリっち選手も黙ってはいない。次の試合では自キャラ3体を残したまま鮮やかに勝利を決めた。

手に汗握るせめぎ合いを演じた二人だったが、GO1選手がお馴染みのお手製ノートを確認して秘密の力を得ると、最後には彼が3-1で勝利して優勝を決めた。こうして「2019年ドラゴンボール ワールドツアー」の最初の王者が誕生し、GO1選手が輝くチャンピオンベルトを手に入れた。今年は彼が、昨年のかずのこ選手と同じような圧倒的な活躍を見せることになるのだろうか?

EVO 2019に向けて

昨年のツアーで圧倒的な強さを見せたかずのこ選手はルーザーズのトップ8でフェンリっち選手に敗れて敗退。「2018年ワールドツアー ファイナル」の決勝で対戦していた二人だが、前回勝利したのはかずのこ選手だった。誰もがGO1選手の今後の活躍を予想するなか、かずのこ選手は次の大規模大会に目を向けている──ツアーの次の大会は「エボリューション チャンピオンシップ シリーズ」だ。

世界最大の格闘ゲーム大会として知られるEVOは参加者数も多く、シーズンの中でも最も激しい闘いが繰り広げられる。例年のように熱い闘いで大いに盛り上がることは間違いないが、果たして優勝するのは誰なのか?ツアー初戦ではGO1選手が勝利したが、アメリカ人選手たちも力強い活躍を見せていた。結果は大会当日まで分からない──8月のEVO開催まであと少し。決戦の時は刻一刻と迫っている!